あるお年寄りの女性のトロフィーから

トロフィーって、自分が持っていても飾るのって何だか恥ずかしいような気がします。自慢しているように見えてしまうかな、と考えてしまうからです。でも、以前あるお年寄りの方のお宅で見たトロフィーは、全然そんな感じがしませんでした。その方から聞いたお話がとても良かったからそう感じたのかもしれません。その方は80歳くらいの女性です。80歳というとかなりのご高齢のはずなのですが、足腰がしっかりしておられる方でした。いつも小走りでした。もう十年以上、寝たきりのご主人さんの介護をしておられました。介護の生活は心身ともに疲れるものだと思うのですが、この方から愚痴を聞いたことは一度もありません。いつでもポジティブ思考の方です。

この方は、ご主人さんが寝たきりになられる前、別の何人かの方と、あるプロボウラーの方と一緒に毎日のようにボウリングをしておられたそうです。そしてそのころ、ボウリングの大会にもしょっちゅう出ておられ、トロフィーを何十個ももらわれたそうです。ご主人さんが寝たきりになられてからはそれまでのようにボウリングをすることができなくなってしまわれたのですが、よく、懐かしそうに楽しかったその頃のことを話してくださいました。あるとき、その方のお家の玄関を改装することになりました。それで、大工さんが下見に来て、その方のたくさんのトロフィーを見つけられたそうです。それまで、トロフィーは、家の中の人目に付かない場所に置いておられたのですが、大工さんが、「こういうものは家の中じゃなくて見えるところに置かないと!」と言われました。この女性は、みんなに見せるようなものじゃないと思われたようですが、大工さんは玄関にトロフィー専用の置き場を作ってくれたそうです。そして、たくさんのトロフィーは玄関に並べられるようになりました。

それからは、訪ねてくる人がみんなトロフィーのことをこの女性に聞くようになりました。わたしも玄関を改装する前からこの方と知り合いだったのですが、改装してトロフィーが目に付くようになってから初めてこの方の昔のことをよく知ることができるようになりました。そして、もともと腰が低くて、家族思いで、素敵な方だなあと思っていたのですが、自分の好きなボウリングも減らしてご主人さんの介護をしておられるということも知ることができ、もっとこの方に惹かれました。大工さんの計らいもかっこいいなあと思います。

イベントの表彰などに何が良いかと悩みますが、トロフィーが意外と喜ばれますよ!友人とのボーリング大会の表彰にトロフィーを使って大ウケでした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*